フクチ@プログラミングと釣り好き大学生のブログ

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知的好奇心と認知科学

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知的好奇心は生きる原動力となる

先日、現地のタリン大学院で認知科学とVRの研究をしている佐々木さんと5時間お話した感想です。

佐々木さんとお話をして色々と勉強になった部分があり、振り返りのために書き留めておきます。


認知科学って
全体的な話の趣旨としては佐々木さんの研究の認知科学についてのお話を聞いていたのですが、

とりあえず認知科学について

人間の知覚、記憶、思考などの知的機能のしくみを、心理学や計算機科学などのさまざまな分野の視点から研究する科学 

これを軸にして、言語、芸術、音楽、などについて認知科学的な観点から色々佐々木さんの考えを受けました。
例えば
一つ赤という言葉を取ったとしても「赤いジャンパー」を思い浮かべる人と「赤いりんご」を思い浮かべる人がいて
それにはその言葉に対してのその人のオントロジー(概念体系、イメージ)があり、特に音楽の場合だと音による心地よさとオントロジーがありそれを認知する脳の仕組みがあったりなどなど、

面白かったのは
VRを使ったイメージの認知の実験の話で
白人の女性複数名にVR上で白人女性・黒人女性・エイリアンのアバターになってもらいドラムを叩くという実験が行われたのですが
白人女性、エイリアンのアバターになりきった時はほとんど変わりがなかったのにも関わらず黒人女性になりきった時は二つに比べて表現豊かに叩いたという結果になったそうで、
というのも黒人女性は歌が上手かったり音楽が得意なイメージをその人たちは持っていたからだそうです。
ちなみにエイリアンに対しては未知のモノ = イメージがつかめないので変わらなかったという認識です。

それに関連して
日本語を話す際はフツーなのに英語を話す際に強気になったり、自信満々になったりする人がいるのも白人の強気や自分に自信があるという認知から来るものかもしれないという話も受けて納得感がありました。

人の概念に対する認知って面白いですね!


感じたこと

佐々木さんとお話して大きく分けて二つ感じたことがありました。

一つ目は冒頭にもあるように「知的好奇心は生きる原動力になる」ことです。

知は力なりという言葉は耳にしたことがありますが今までだと、「あー確かにな」くらいにしか感じませんでした。
ただ、知識を得る過程だったり得た知識を別の知識と繋げてまた新しい知識を得て楽しんでる佐々木さんを見てこの人の生きる糧 = 言動力に「知識」というものがかなり占めている印象でした(佐々木さんこんな言い方ですいません。笑)。要は人生を豊かに原動力 = 力 = 知識を体現してる人だなという感じです。

それと同時にふと思い出したのがあるのですが
昨年、かなり目的、「なぜそれをやるのか」「それをどうなるのか」などなど に囚われすぎてしまって動けないそして精神的に落ち込むといったことがありました。
結論としては目的を考えるというの行動を洗練させる上で重要なことです。
ただ、それ以前に「知りたい」という欲求は生きる上で重要なのかなと思っています。

というのも僕の人生の経験で生きることと知的好奇心はかなり繋がっていて
例えば、高校の頃にかなり数学が好きだったのですがその問題を解いている最中はこの問題を知りたいという知的欲求がかなり出ていて、解き終わった後の充実感はかなりのものでした。
今思えば「ああ生きているな」とも感じてたと思います。笑 他にも一年の頃にシンガポールにいった時も自分が知らない地域に行ってみたいとい好奇心がありました。
もっと昔に遡れば、虫を捕まえてみたり自転車に乗ってみたりするのもこれをしたらどうなるんだろうという知的好奇心から来てたなと思います。

まずは知的好奇心にしたがって動いてみようということを改めてこれからの生活の軸に置きたいなと思います。


二つ目は「独特の感性を持つ人と話すのが好きだということ」です 笑
独特の感性というのはその人特有の経験による知識からくるものだという認識ですが

「言葉」という概念に関して言えば
僕が感受するのはコミュニティケーションとしての一つのツール程度ですが
佐々木さんの場合だと、脳の認知の側面から、音、歴史背景(どういう意図で創造されたか)まで多様な側面から言語としての概念を捉えていて
まさに独特。。。という感じがしました。
こういう自分にはない感性で物事を感受する人と話すと自分の中の思考のリミッターも外れて広い感性を考えることができるのですごく良いし、
何よりも面白い!その人のことが知りたいという知的好奇心がより高まるしそれが高まれば高まるほど楽しさがまた湧いて来ます。

今回、海外に出ている目的の一つとして精神的、具体的に言うなら感性の部分での成長も重点においているので
佐々木さんのような洗練された感性を持っている人とお話できる機会はすごく貴重でした、

いやー本当に面白い時間でした。
佐々木さん、ありがとうございました。

あ、来週にエストニアのスタートアップを歩いて回ろう的なイベントがあるので参加するのがかなり楽しみです。
来週あたりにエストニアのスタートアップ特集でも書こうかな。

今回お話をしてくださった佐々木さんのブログ:
30eesti.hatenablog.com



振り返りをより精巧するために参考にしたサイト:
存在論(ontology)
gendai.ismedia.jp