フクチ@プログラミングと釣り好き大学生のブログ

プログラミングと釣りと、ときどき日常生活

エストニアの生活を終えての振り返りとこれから

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タリン市のoldtownをバックに一枚

こんばんは!

先日、四月からの海外生活を終えて帰ってきました。
実際は一月の後半から出ていて一度日本に帰国したのですが、それも含めると約五ヶ月ちょいくらいの海外生活でした。

この半年は浮き沈みもあり、悩みつつも人に助けられ、勇気を出して挑戦をし、なんとか生きて来た半年間でした。
エストニアでやったことは

・現地の工科大学サマースクールにて電子政府コースに参加
・現地の日本人が設立した企業でインターン
エストニア発のスタートアップレポートの手伝い
・テック,ビジネス系イベントへの参加 etc

を行ってました。


1.エストニアで学んだこと

今回、エストニアにいく理由はこの記事でも書いたのですが
「必死にまわりの国を追い越そうとする、上に上にという精神力とそれを実現するだけの技術力を学びに行こう」という精神面と技術面を学びにきました。
あとは日本で就活に疲れていたので活力回復も兼ねてました 笑

結果として僕はどちらかというとエストニアで精神的な部分を大きく学びました。

エストニアは他国と比較して、人口規模(約130万人)や資源など乏しくしかも、かなり前から十数ヶ国に支配されていた歴史があり、さらに再独立して25年というかなり若い国で
一見するとかなりの小国ではないかと思われます。

ですがその反面、世界で始めて行政サービスを電子化にし今や電子政府国家と呼ばれるようになり日本を始めさまざまなの国がその仕組みを勉強しに来ています。
他にもスタートアップコミュニティも充実していたりと、不利な環境下で国としてなんとかして生きようとする力はすごいなと行く前にエストニアの本を読んでいていある程度は感じていたのですが、

実際にエストニアでの生活を通してそれが「知っている」から「理解」の段階へ上がりました。

一つ、印象に残ったエピソードを話すと
後述にもありますが、現地のsummerschoolの中で「エストニア電子政府の背景」の話をしていた時にある生徒がエストニア人の先生に「(電子政府実現の背景には政府への国民の信頼があったと思うが)なぜ、エストニア国民はそこまでに政府を信頼しているのか」 という質問をしました。

するとエストニア人の講師の方が「僕らは800年間、他国のために何かを行ってきた。25年前に再独立した時にようやく自分たちのための政策ができるし、したいと思った。だから政府の上からの命令ではなく、上とか下とかでもなくみんなで自分たちのために何かをやろうと思ってたから」という回答をしていて、僕はエストニアがなぜここまでこれたのかの根本はこの言葉にあるなと思いました。

僕が思うに当時の彼らは政府に文句を言う暇はなく、みんなでエストニアという国が生きるために何をすればいいのか必死で考えて、一人一人が生き延びるために自分ができることをやった結果、ここまでの発展を遂げたのではないかと考えました。

実際にe-governance(エストニアは行政にITを使っていこうという)採択から実際にオンラインで税の申告ができるようになるまでをたった二年で行っています。他にも有志が集まり国のwifiインフラを整えようと草の根活動をしたりプログラミングの教室を開いたりとその裏側には「ようやく自分たちの国のために何かができる」という背景があるのではないかと思いました。

そのクラスが終わった後に
素直に、彼らくらい強く必死に自分のために生きようという気持ちになりました。


2.エストニアでやったこと

冒頭でもエストニアでやったことを書いたのですが、少し細かく書くと

インターン
Estify Consultantという現地の日本人が設立した企業でインターンしてました。

インターン中は簡単なリサーチの仕事等しましたが、お力になれない部分が多くて申し訳なかったです。。。
なんも知らない若造が急に来て受け入れてほしいって言ったのにも関わらず、寛大に受け入れてくれたお三方ありがとうございます。

特に佐々木さんには人生相談を何回もしていただき、大将さんには面白いイベントや飲みに連れてってもらってエストニアのリアルなことのお話も聞かせていただいて
(良い意味で)超絶個性的なお二人のおかげでエストニア生活を楽しく過ごせました!笑

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@大将さんの卒業式🎉

ー各種イベントの参加
エストニアではハッカソンからビジネス座学、ネットワーキングイベントまでかなりの種類のイベントがこれまたかなりの頻度で開催されていました。
その中でもエストニアのスタートアップ五社を周るイベントやエストニア最大のテックカンファレンスLatitude59はエストニアのスタートアップの内部事情を直接聞けたりこれからのテックトレンドを知れてすごくよかったです。一月にドタ参したハッカソンでは友人のアプリ開発の手伝いをしました(結果は残念になりましたが。。。)
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@Latitude59の様子

ースタートアップレポート作成の手伝い
色々なイベントを周ったりしてたのですが、アウトプットの形をどうしようかと考えた際にエストニアでスタートアップレポートを作りに来ていたアレックスさんを友人から紹介していただき、結果エストニアのスタートアップレポートの制作を手伝わせていただくことになりました。

アレックスさんに拾っていただいたおかげで留学生活を良いものにできました。しかもプロジェクトの進め方とか仕事の進め方についても指導していただけて感謝です。

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@アレックスさんの家でパーティー

アレックスさんは以前もエストニアの生活について発信する企画クラウドファンディングで出していたのですが、今回はまたパワーアップして新しく、より濃い情報を提供する企画を行っています!(詳しくはリンク先へ!)
エストニアのスタートアップコミュニティ、スタートアップ、e-residency、観光などについて知りたい方がいたらかなり良い機会になると思います!

ーTTUでのSummer school に参加
今回大きく言えば「エストニア」のことを知る留学だったので、どうせなら現地大学のクラスに潜り込めないかなと思ってた矢先に現地大学に通う友人からsummerschoolの情報を聞き、すぐに応募しました。書類審査や面接があったのですが、なんとか通り
Tallinn University of Technology のe-governanceコースを受講することができました!

コースの中ではエストニア電子政府の誕生背景や仕組み、浸透の仕方やそれを支える技術面など体系的にエストニア電子政府のことを学びました。前述にある通り、このスクールを通してエストニアという国家がなぜここまでこれたのかという根幹が見えました。

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@コースの最後の日の一枚

他にもこのスクールには各国から留学生が来ていて彼らの国の事情を聞きました。衝撃だったのは自国の行こうとしている大学が経営破綻していて 教育がもっと進んでいるエストニアに来たと言っていた子やロボティクス分野に興味があって実際に高校生ながら大学にも早くから通っていてその分野の勉強をしている子などなど、
年齢がどうこう言うのはあまり好きではないですが17, 18の子が何かしら思いを持って他国に学びに来ていて、あの場で彼らと知り合えたのは貴重な財産になりました。

書いてない部分でも現地大学のエストニア人から話を聞いたり学ぶ機会が多くありました。
僕に出会ってくれて話を聞かせてくれたり、いろんな場所に連れ出していただいた人たちに本当に感謝です。


3.意識の変化とこれから

ここまでエストニアってすごいって話をしてきましたが、個人的には日本ってすごいなぁ、正確には先人達はすごいなと留学生活を通して体感しました。
実はこの半年間にエストニア以外にも他の国も周ったりしました。そこで日本とはまた違った社会を見ることができました。

日本がすごいなと思ったのは
・デパート内のトイレ無料で入れるし(しかもちゃんとトイレットペーパーあるし)
・他の言語を勉強しなくても生きていけるくらい母国語の人口も多いし
・国家通貨の信頼性はすごく高いし
・拳銃を所持する文化はないし
・鉄道乗る時に荷物検査しなくていいし
・VISAなしでいける国多いし
・自国のメディアも多様にあって発達しているし
・娯楽も発達していて、漫画やアニメといった素晴らしいコンテンツも誇れるものだし
・四季があって、気候に変化があるし

何より日本食のあのバランスの良さは個人的には世界一だと思います
ここで言うかってなりますが、本当に日本食って最高ですよ、まじ。

みんな、外にでたら日本の良さを実感するという話を留学前に言われましたが、まさにでしたね。
先人たちが作り上げてきた日本の良さを学びました。

ただ、最近、twitterなどSNSを開けば かなり政治や日本の文句があふれていて。正直、僕もエストニアに来て日本ってやっぱここらへん遅れてるよね。と口に出してしまうことが多くありましたが
自分がずっと住んでいてこれからも住むであろう国の文句を何もその問題に関わっていない場所から言い続けるのはやっぱり違うなと海外生活を通して思っていて

お前は政治の何を知っているんだと言われると思いますが
ぶっちゃけて言うと安倍さんってあのポストに座ってるだけで正直すげーなと思っています。景気後退していて、世界から遅れていると言われているという分野がどんどん出ていて、しかも何か動く度に批判の嵐にさらされるし、何より自分の言動や行動が約一億三千万人のこれからを左右するくらい大きいはずなのに意思決定すべきものが休む暇ないくらい生じているだろうし、自分だったらできないだろうなと感じていて本当にすごいなと感じています。

ただこれは完全に僕の意見で
本当に日本の社会が合わなくて外に出た方だったり、日本社会のせいで何か被害を被られた方もいると思います。。。

が、今まで日本社会の良いところの方を多く受けて来た僕が言うのはどうなんだろうと。

要は文句をずっと言い続けるよりかは自分が今できてやりたい事に集中すべきだなと思っていました。

そこで、せっかくプログラミングを学んでつくる力をつけたので
エンジニアの友人と一緒に自分たちでサービスを作ります。というか現在開発中です。

他に消化しないといけないモノもあるので、九月にテストリリースを目標に開発を進めています。
ちなみにテーマは相談と教育です。この件はまた別でお話したいと思います。

最後に
若干、長い文章になりましたが、読んでいただいた方ありがとうございます。
そして、
改めてこの半年で出会い、お話をしてくれた方々本当にありがとうございました。

これからもよろしくお願いします。